【英語指導者向け】何度聞いても聞き取れない理由 <発音のコツ2 音のつながり>


 

これまで多くの生徒がリスニングについて同じ質問をしてきました。

「何度聞いても何を言っているかわからないところがある。スクリプトを見ても、そういっているようには聞こえない。」

多くの先生からも同じお悩みを聞きます。

こう悩むのも仕方がありません。文字通りに言っていませんから。

英語は、一音一音を発音する言語ではありません。何度聞いても聞こえないのは、文中で音が変化するからです。

私は「発音の7つのコツ」を提唱していますが、今日のテーマ、文中の音の変化はコツの2つ目です。
この音の変化を理解し、同じように言えるようになると、聞こえるようになります。

音の変化の代表的なものに、『つながり』と『脱落』があります。
今日は、まず『つながり』についてみていきましょう。

1.文中の音のつながり

文中ではよく音と音がつながります。
日本語では基本的にそのように音をつなげることがないので、意識して練習をしなければ、音がつながっている部分が聞き取れません。

また、音をつなげず分けて発音すると、相手が聞きづらくなります。
今日は、つながっているところをまず言えるように練習をし、聞こえるようにしていきましょう。

2.基本的なルール

 

音のつながりには基本的なルールがあります。このルールはとてもシンプルです。
ルールを理解し言えるようにしていくことで聞こえるようにしていきましょう。

幼児は言えなくても聞き取ることができますが、年齢が上がるにつれて、自分が言えないものは聞こえなくなります。ですから、聞こえないものを聞こえるようにするには、自分がスムーズに正確に言えるようにすることが不可欠です。

ではルールを確認していきしょう。

ルール

単語の終わりが子音 + 次の単語の始めが母音

 

例文でチェックしてみましょう。

ソファの例文

日本語と英語の音で同じ音が一つもないので、発音をカタカナで書かず、発音記号で書きます。
記号を見て、音を聞いて、同じように真似をして言ってみることを実践していくと、自然に記号が読めるようになります。

【ə】は、口を少しだけ開けて、力を入れずに出します。小さい口なので、ア?エ?とはっきりしない音です。

例文を聞いて真似して言ってみて、つながりを確認してください。

音源はこちら

There の最後はeの文字でですが、最後の音は【r】で子音で、次の単語is の始めが【ɪ】なので、

r + ɪ = rɪ と音がつながります。

単語is の最後は、【z】の子音、次の単語は一音しかなく【ə】で母音となり、

z + ə = zə

となり、こちらも音がつながります。

3.まず練習をする前に

 

では早速練習してみましょう。と言いたいのですが、発音を練習する際に気を付けるポイントがありましたね。
ブログ記事『LとRの音を聞きとる、言い分ける方法』でもお話したポイントです。

まず顔全体が移る鏡を用意しましょう。

発声

  • たくさん息を吸って話す
  • お腹から声を出す

口とのどの開け方

口の開け方はもちろん、のどの開け方にも気を付けましょう。
口の開け方が正しくても、本来ののどの開け方と異なると、違う音に聞こえます。

舌の使い方

舌の位置、動かし方に気を配りましょう。

 

では練習を始めましょう。今回のテーマであるLiaisonの部分に気をつけてやってみてください。

4.音のつながりを練習しましょう

 

まず聞いてから、同じように音がつながるように言ってみましょう。聞いて言う、聞いて言うと繰り返します。
始めはゆっくり、徐々に速く言えるようにしましょう。

 

リエゾンフレーズ

それでは、文で練習しましょう。

リエゾン文

一度ではうまく言えません。音源を聞いて真似をする、聞いて真似をするを何度も繰り返しましょう。

 

5.最後に

音のつながりはルールとしては簡単です。でも、一度聞いて理解できるか、瞬時にその音を入れて言えるかどうかは、どれだけいろいろな音のつながりが入った文を聞いて言う練習をしたかにかかっています。

生徒の教科書はもちろん、ご自身の勉強のため練習を継続してください。
1日わずか10分でもいいです。毎日耳と口を使って発音の練習をしてください。

今日は音のつながりの基本を練習しました。また別の機会に他のつながりについても触れていきます。

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